大人一人が通れるほどの境内地に小鳥の置き土産か、二本の南天が生えかれこれ6,7年、毎年花が咲き実を付ける。昨年の暑さと雨の少なさをものともせず、たわわに実を付けた見事なお姿、お正月のお飾りに重宝している。そして数年前からお客様の訪問が始まった。
「ギーギー」と乾いた空を突き抜ける声、数羽のヒヨドリだ。仲間で合図でもしているのか。鳴き声が止み部屋の中から南天をのぞくと・・・、一羽が見張り番に立ち、もう一羽が上手についばんでいる。食べたら一旦二羽とも飛び立ち、またしばらくして同じようにやって来る。役割分担に感心。一羽が食べる量は5粒ほど、たくさんの実をあちこちつつくことはなく、残った実は整然と並んでいるから驚く。
教会広前御結界の窓から見えるこの風景、実はヒヨドリのことは鳴き声がうるさい鳥くらいにしか思っていなかったが、その行動の秩序ぶりに何と節度のある食事だろうと麗しささえ抱いている。必要なものを必要なだけ頂く、思えば人間以外はそうやって生きている。小さなヒヨドリの生態に教えて頂く自然に沿った生き方。ちなみに南天よりも千両の実を好んで食べる。好物があるところもまた趣があっていい。

