進撃のM

桜やドウダンツツジは葉を落とし、すっかり冬支度の亀有桜通り・・・、と言いたいところだが年越し前に最大の課題がこの教会を含む一局に訪れる。それは形を変えいたるところに入り込み、逃げようのない住人を途方に暮れさせる、太古より存在し化石と言われる植物、その名は『メタセコイア』・・・。
道路の向かい側、都営住宅にある三本の彼らはトップスターのごとく大トリで派手に落ちてくる・・・と言うより降り注いでくる。区内にある都立公園には1,500本のメタセコイアの立派な林があり、深閑として威厳すら感じる素晴らしいものだ。しかしここは住宅地・・・、北風吹きすさぶ朝玄関を開けると、辺り一面オレンジ色のじゅうたんが!メタセコイアの葉が行き場なく風に巻き上げられ徹底的に細分化され、舗装された道路に、歩道のブロックの目地にと入り込み、竹ぼうきで掻き出そうとするが手強い。近所の方はこの時期30分早く出て黙々と作業。
桜は葉も花びらも掃除すら情緒的だが、メタセコイアは力作業で、なんの感慨もない。
メタセコイアには当然なんの責任もない。人間の事情で不平に感じるだけだ。それでも毎年戦々恐々とこの時期を迎える。完全落葉までいかに和賀心を創れるか、それともブツブツ不平で終わるのか、これはホントに難題だ。

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